新年のご挨拶

1月6日のレイジェス・マーゴスが終わり、スペインのクリスマス・新年の騒ぎは終わった。5日まではマドリッドの町もお祭り気分だった。1月3日は日曜日だと言うのにどの店も開いていて、レイジェスのプレゼントを買う客でごったがえしていた。

それが1日たって1月6日になると、どの店も閉まっていて、道を歩いている人影もまばらだ。私と息子はスペイン広場までのグランビア通りが見渡せるカフェに座って「今日は静かだねー。人もいないよ」といいながらコーヒーをすすっていた。

去年はなかなかいい年だった・・と思う。
9月に転職をして仕事にようやく慣れてきた。今度の会社はスペイン人の会社なので今までと勝手が違うが、スペインで生活する上にはいいことだろう。なんたってここはスペインだから。また、仕事を替わったことで勉強したり、考えたりする事も増えた。

息子については申し分ない。元気だし、育ちすぎるくらい育ってくれた。
この夏からもますます背が伸びて172cmにもなった。ちなみに足のサイズは27cmだ。さっき恐竜のように成長した、と書いたが本当に私としては「恐竜」という感じだ。
風邪をひいたり虫歯で歯医者に通ったりする事はあっても健康だ。私はと言えば歳相応にあちこちガタがきたり、回復力が落ちたなぁと感じるがまあまあだ。

さて2004年になり、どんな一年になるのか楽しみだ。
今年用に手帳を新調した。
スペインに来てからというもの私は手帳を必要としない生活をしてきた。
約4年前、日本にいた頃、手帳は欠かせないアイテムだった。それこそ手帳が無かったら仕事や生活すべてに支障が起こった。便利なようにと住所録から何からすべてが手帳一冊で間に合うようにしていたからだ。それに一日の予定が、公私を含めて覚えきれないくらいあったので、手帳を忘れるとお手上げ状態だった。

今はというと、ほとんど手帳なんて必要の無い生活をしている。一日の予定も息子にボケていると言われても覚えきれるくらいしかない。また忘れても支障のない予定、
今夜のおかずに何を買うかとか、息子に頼まれた買い物位のものだ。その中で拾ってみると息子の誕生日!自分の誕生日!!あとは友人との待ち合わせの約束などが、たまに書いてある。そうそう夏にはバカンスを取った日に印がついている。最近は仕事が変って事務職になったので、いくらか書き込みがある。
別に仕事のことで、というわけではなく机に居る時間が多いので、手帳に書き込みができるひまができたのだ。

ところで、来年はどの手帳を使おうか・・といろいろ探すのはとても楽しい。
日本では本当にいろいろあって目移りするほどだったが、その点、スペインは少し淋しい。まず分厚くて持ち歩きずらそうな物が多い。薄くてコンパクトにまとめてあるのはほとんどない。分厚いだけではなくてB5やA4くらいの手帳も多い。「これじゃ手帳って言わないだろう!」と思うのだが、スペイン人はそれを持ち歩いている。
去年、私が見つけた手帳は、薄くて小さくて、昔、銀行からもらったような形だ。

さっそく買ったのだが、これはスエーデン製でけっこういい値段だった。インターナショナル用なので、祭日はあえて記入していない。始めのページに各国の祭日が書いてあるのでそれを見るようになっている。スペインもあったし、日本もあった。世界をまたにかけているようでかっこよかったが、とりあえず私にはあまり必要がなかった。
今年の手帳は去年とはうってかわって実用性に歯乏しいかもしれない。

それはカサ・デ・リブロという本屋さんに行ったときの事、まだ9月くらいだったと思う。
本屋のカウンターに、110x150cmくらいの分厚くて使いずらそうな手帳が何冊か乗っていた。その中の真っ赤な表紙の手帳に惹かれるものを感じて、手にとって見ると表紙を始め、中はすべてユーモラスな魔女のイラストでうめつくされていた。使い勝手より何よりあまりにも可愛いのでついつい衝動買いしてしまったのだ。
来年は手帳に負けず楽しい予定をたくさん書こうと思っている。
「楽しくなくて何が人生だ!」と思う、今日この頃です。
これって開き直りですかね?