チュッパ・チャプス

日本のどこでも見かけて手に入って実はスペイン製!と言うお菓子があるのをご存知ですか?

正解、それはチュッパ・チャプスなのです。(スペインではチュッパ・チュー)
うちの息子も遠足のおやつには必ずレギュラーにしていたし、「なにかお菓子1つだけ買ってあげる」と言うと必ず選択枠に入っていたこのキャンデーは、絶対にアメリカ製だ!と私は頭から思いこんでいた。

なにしろ、スペインのお菓子は日本人の感覚から言ったらおいしくないんだもの。

ただ、ただ甘くてしつこくて、、。その上、大きいくてかわいげないし、、。
 2年前に家族でスペイン旅行をしたときに、息子はいろいろなお菓子を買って試していたが、ほとんど全部食べられずに日本に持ちかえった。
なぜなら、母に買っていただいたものを捨てる!なんてことは我が家では許されないのだ。
 だから、今でも日本の実家の冷蔵庫の奥底には、そのときのお菓子が死蔵しているほどだ。例えばマーブルチョコレートにそっくりのお菓子は表面のコーティングがガムのような味で、2年たっても今だに色もあせず、冷蔵庫に存在している、、なんてちょっとしたホラーのようですが、、。

でも、チュッパ・チャプスは本当においしくてその上、たった1個が25pts。

私はその中でも『ミルクと桃』のフレーバーにはまっています。
日本にはその味、あるのでしょうか。もしあったらお試しあれ。
ところで息子に『日本のお菓子で食べたいものってナーニ?』と聞いたら即座に 『都こんぶ』と答えました。
ふーん確かにあの手の味ってスペインじゃ見かけないものね。



ざくろ

スペインにアルハンブラ宮殿で有名な、グラナダという都市があるけれど、このグラナダというのがざくろの意味だということを、最近、知った。
そう言えば、グレナデンシロップのグレナデンは、ざくろだし、グラナダと発音は似ているかもしれない。

日本にいたころ、ざくろは女性の美容と健康によいのだ! いや、はっきり書くと更年期障害にも効く、とあったのを読んで、私はひそかに試してみたいと思っていた。
今のところ,自覚してこれだと思われる症状はないのだけれど,この年になると諸先輩方からいろいろうわさは聞いていたので、気にはなっていたのです。そして日本の薬局や健康ショップなどでは、ざくろのジュースなどというのが、ずいぶん高価な値段で売られていた。

へそ曲がりの私は『そんなの高いし,濃縮ジュースなんてなんか不自然じゃん』と思って、横目で眺めていただけなのだが,日本に帰国していた間に、八百屋で生のざくろが二束三文で売られているのを見つけて、ついつい買って、ぼちぼちと食べつづけてしまった。
ざくろはすっぱくて、ぷつぷつした口当たりで、その小さな粒は思いのほか、みずみずしかった。

さて、スペインに戻って仕事を再開してみると,気負いこんだぜいか、自分に余裕がなくなっていたのに気づいた。で、すぐとりあえず何かのせいにしたくなる私はこう思った。
『更年期のせいかも』 早速、私はコルテイングレス(スペインの代表的デパート)に走って、大ぶりの熟したざくろを1コ買って来た。
きっとこのすっぱさが私の心にも、活を入れてくれるに違いない。なんだって仕事はきびしいものだ。こんなことでどーする,,なんて思いつつ口にいれてみると、スペインのざくろは、途方もなく甘かった。私は勝手にさとりました。
「そーか。もっと自分に甘くなれ!ってことか」
でも、そうしたらとても気分が楽になった。スペインに来て、なんだかスペインを感じた瞬間でした。 


COLA CAO(コラ・カオ)

スペイン人の大好きな飲み物の1つにコラ・カオがある。
黄色いパッケージに赤い文字で、どこにでも売っている。ようはインスタントココアのような飲み物で、ミルクに溶かして飲むらしい。顆粒状になっているので冷たいミルクでもOKだ。そして、これは子供といわず、スペイン人なら、みな飲んでいる国民的飲料のようだ。CMでもいい年頃のお兄ちゃんが、パジャマにガウンで、ソファーにひっくり返って「うーん,コラ・カオ!」なんて、恍惚としていたりする。スペインの子供の朝食は、コラ・カオとガジェッタ(ビスケット)で決まりだそうだ。友達の彼氏(スペイン人)は30になるが、
「えー日本にはコラ・カオが無いだって!それじゃぼくは日本には住めない!」といったそうだ。

この前帰国したときに,コラ・カオを息子のお土産に持って帰った。
『スペインじゃ小学生は毎朝,これを飲んで学校に行くんだよ』と私がいうと、息子は「ふーん」といって飲もうとしたが、あまりの甘さにのどにつまってしまった。まだ素直な息子は、この4月からスペインに転校することになっているので、コラ・カオを見ながら真剣に悩んでいた。

ゆるせ!息子よ。コラ・カオが飲めなくても、スペインの小学生になれるからね!