柴犬ルナ子のひとりごと

2008年 <その1>

2008年6月16日
 初夏のムシムシする陽気…。
 この時期のルナ子のお気に入りスポットは階段です。

 風通しがいいし、なにより、じいも純子姉も二階にいることが多いから、物音が聞こえるだけでも寂しくないの。
 それに、一階にいる人を見下ろせるのも、なかなかオツなのよ。

 ところで、私が階段を愛用しているのを知らなかった由紀子姉は、先日、
「ルナちゃんを探していたら、まるで、高山でくつろぐカモシカのように、階段の上から私のことを見下ろしていて、びっくりしゃったわよ!」
 ですって。

 やだー!
 カモシカなんて、そんなにかわいかったー?

 ついでに、由紀子姉ったら、こういうのよ。
「でもさー、ルナちゃん、階段は危ないよ。
 だって、階段の色とルナちゃんの毛並みってそっくりなんだもん。
 保護色になっちゃってる上、デブだから、体で一段全部占領してしてるじゃない?
 絶対、踏まれちゃうじゃん!
 特に、夜中なんか、ルナちゃんも危ないけど、人間も階段踏み外して、落っこちちゃうんじゃない?」

 でもね、純子姉曰く、
「ルナちゃんが階段に寝ているのは、日常。だから、夜は足先で探りながら、いないことを確認しいしい降りていくから、大丈夫かな?
 それに、案外、体がデコボコしているから、暗闇でも「あ、いるな」ってわかるのよ。
 むしろ、昼間の方がはっきり保護色になる上、「明るいから見えている」と安心して、無造作に降りる分、踏み易い!」
 ですって!

そっか!
 階段にいると、昼間ばかり踏まれるのはそういう理由だったのね。
 (ま、寝ぼけて自分ですべりおちることも稀にはあるんだけど…)

 でも、由紀子姉曰く。
 「夜中、寝ぼけている時にも、存在に気を使ってもらえるなんて…。
 ルナちゃんって、ほんとにみんなから愛されているのねー。いいなあ」
ですって。

それって、本当に愛されてるっていうの??
2008年6月8日
 暑かったり、寒かったり、忙しい日が続きますが、皆さんお元気ですか?

 今月は、我が家は楽しいご先祖様の日がありました♪

 ご先祖様の日には、お酒にはんぺん、きりいか、そらまめ、鰺の塩焼きなどをお供えして、ナムナムするのよ。

 エコなワンコの私は、ちゃんとお下がりのお膳を頂戴しておいたわ。
 立派な塗りのお膳でご飯を食べると、気持ちいいわね。
 なんだか「生き仏さま」になった気分♪

 ルナじいは、
「おお!! こ、今年は本当にご先祖様がいらして、お膳を食べて下さった!」
って、前向きに解釈してくれたんだけど、由紀子姉ったら、
「ルナちゃん、千鳥足になってる! いやだー、酔っ払い犬!!
はんぺんをつまみにお酒なんか飲むから、体臭が変! ホームレス臭い! いやだーー!」
なんていうのよ!
ひっどーーーい!!

だって、ルナ子が食べやすい位置に、「どうぞ」って置いてあったんだもん。
ルナ子大明神にお供えしてくれたのかと思ったのよ。
ちなみに、生まれて初めてお酒も飲んだけど、結構イケる味だわよね。

ルナ子はただ心の赴くまま、飲み食いしただけよ。
純子姉なら、そんな私を、
「生きている天使」
って言ってくれるわよねっ? ねっ?

…いいなさいよっ!
有言実行じゃなきゃ、許さないわよっ!

(純「確かに、動物が一番心のまま、素直に生きてて、疑問を持ってないかもねー。天使かどうかは別として、ルナ子に学ぶところは多いわー」)
2008年5月21日
新緑萌いづる気持ちよい季節になりましたね。

 この間、ルンルン散歩していたら、知らないおじさんに、
「この子、じいさん? ばあさん?」
 って聞かれたのよ。

 超ムッカーって感じ!!
 そりゃあ、若いぴちぴちギャルな毛並みをしてるとは、自分でも思わないけどー。
 でもね、人間だって、「おじいちゃん、おばあちゃん」って呼ばれて怒る人がいるんだから、ワンコにだって、敬意を示してほしいわ!
 私には、ちゃんと「ルナ」って、りっぱな名前があるのよっ!
 ぷんぷん!

 …ところで、最近、姉たち曰く、
「世の中、エコブームだけど、我が家の究極のエコはルナちゃんだよね」
ですって! えっへん!

なんでかっていうと、お菓子や食べ物が食べきれないと、必ず私の所に回ってくるし、エビのしっぽ、魚の頭なども、私が全部食べてあげてるの!
 ついでに、寝床は姉たちのセーターやバスタオルのお下がりだしね。
 ね、無駄がないでしょ?

 この間も、姉たちはしゃぶしゃぶ屋に行ったらしいんだけど…。
 最近、お肉なんて食べる習慣がなかったくせに、そんな所に行ったもんだから、一番少ないコースを頼んだのに、半分食べるのがやっとだったんですって。

 そこで活躍するのがルナ子ってわけ。
 しゃぶしゃぶしたお肉を持参したビニール袋に取り分けて、お土産に持って帰ってきてくれたのよー♪
 超ごちそう!!

 うちエコ、大歓迎♪
2008年5月3日
ルナです。
春を通り越して、時折初夏の陽気ですね。
 遊歩道の緑が生き生きとしてきました。

 ところで皆さん、聞いて聞いて!
 ルナ子、ダイエットに大成功!!
 最近の中じゃ、一番スリムになったかもっ!
 姉たちも、
「おおっ! ルナちゃん、ウエストにくびれが出てきたじゃないの!
 ルナちゃんのウエストにくびれなんて、何年見てなかったかしら!
 すごーい! 柴犬らしい体格になってきたじゃなーい!」
ですって!

 え?! ダイエット成功の秘密を聞きたい?
 なんてことはないのよ。

 じいが腰を痛めて倒れちゃったものだから、私の散歩やご飯は純子姉が完全管理することになったの。
 純子姉ったら、散歩はいっぱいさせるわ、おやつはくれないわ、食事も決まった量しかくれないわ、時間外のご飯はくれないわ…。
 それどころか、どこかでおやつももらうと、その分食事を差っぴかれるのよ!
 ひっどーい! ぶー!

 でもま、お陰でこんなにスリムになったってわけ。
 きちんとした食事と運動の習慣って大事なんだと、この数週間痛感したわー。

 ルナ子だって、やればダイエットできるのよ!
えっへん!
2008年4月7日

春爛漫の今日この頃、皆さんはいかがお過ごしですか。
ルナ子のお家では、源平桃(一本の木で薄ピンクと紅の二色の花が咲くのよ)と八重桜が満開です。
家に居ながらにして、絶景のお花見ができるなんて、超ラッキーって感じ?

じいもお花見気分に浮かれて、ズボンやセーターのポケットの中にジャーキーを忘れてくれるので、臨時のおやつを片手に「花よりジャーキー」を満喫できています。
春って、なんてス・テ・キ♪

でも、じいは「また、我が家に泥棒がでた!」って怒るの。それって、筋違いよね。
「脱いだ服はすぐに片づけましょう。ジャーキーはジャーキー置き場に」
って、一番優しく愛情深い方法で、レッツレッスン、ティーチングぅーしてあげてるのにね♪

だいたい、世の中、由紀子姉みたいに、
「自分のカードで引き出せるところに、家のお金が入ってるんだけど…。どんなに困窮しても、さすがに申し訳なくて手がつけられないわ」
なーんて、殊勝なことをいう人間ばかりじゃないのよ。

取られたくないものは、大切に保管しなくちゃね。
手に届くところに、無造作に置いておくってことは、
「どうぞご自由にお取り下さい」
と言ってるようなもの。

この間、純子姉も、
「荷物の袋の底に「お肉」を隠しておけば、ちょっとの間玄関先に置いておいても、ルナちゃんにはバレないかも…」
って思ってたらしいけど…。
ちっちっち。
私を侮ってくれちゃ困るわね。
「ルナ子用のお土産」ってオーラがついてたから、上手にお肉をゲットしたわよ。

それでも、おやつは別腹でしっかり要求するのよ。
「盗み食いしたから、今日はおやつなし」
と言われて納得するルナ子様じゃないもの。
ダメと言われれば、
「よこせよー。よこせって言ってんだろー!」
って、要求を飲むまで吠えまくって困らせちゃうもんねー。
いつも、私の根性勝ちよ!(但し、この方法は姉たちには通用しないんだけど)

頂けるものは有難く、遠慮なく頂戴する!
ルナ子には「ルナ子らしさ」も「人からどう言われるか」も関係ないの!
いつも「目的達成」「今の幸せ」だけが重要なのよ。
人生(あ、犬生か)なんて、横取りしたもん勝ちよ♪
私ってば、なんて素直な性格―♪

2008年3月14日
 すっかり春らしい暖かな陽気になってきましたね。

 ルナ子はおじいの具合が悪かったので、一緒にダウンしてました。
 おじいが熱で動けなくなると、どういうわけか私も動けなくなっちゃうのよね。
 二人仲良く、一日寝床でダウン…。

 もう少し元気がある時には、
 「悪者は、我が家に入ってきちゃいけないのよ!
 うるさいっ! 出てきいきなさいよぅぅぅ!ワンワンワン!」
 って、あちこちに吠えまくって、悪者退治をするんだけどね。
純子姉から「さすが、憑依犬」と言われちゃったわ。
 これって誉められたの??

 でも、こんな私にだって、優しい心の一つや二つあるのよ。
この間おじいが手を怪我した時には、
 「痛いの? 大丈夫? ルナ子がペロペロしてあげようか?」
 って、いたわりのまなざしを向けてあげたの。ところが、じいったら、
「うるさいっ! 具合悪いのに、くっついてくるんじゃない!」
って、邪険にするのよ。か、悲しい…。

 ショックで、
「じゃ、邪魔だっていわれちゃったあ…」
 と姉たちに訴えかけたら、
「今は、おじいを純粋に心配してたんだよね。
 さっきまでのおやつ欲しさ、かまって欲しさとは違うんだよね?
 わかってるよー。えらいえらい。
 私達にはちゃんとルナちゃんの優しさが通じてたよー。
 
でもねー、余裕がない人とか、じいみたいな人には理解されないと思うよー。
 残念だったねー。

 でも、ルナちゃんにそんな優しい心があったなんて、大発見だよー。
 女王さま気質なのにねー。
 ちょっと感心感動したよー。えらいえらい!」
 ですって。

 これって、本当に褒められてるの?
 ま、いっか!

 ルナ子のいろいろなかわいい所、再発見ってことにしといてね♪
2008年2月27日
ルナ子、実は、苦手なものがあるの。
それは、近所に住んでいるオジサン。

いい人なんだけど、すごく真っ赤なオーラをメラメラと発していて、私に向かって突進してくるのよね…。

願わくば、ご挨拶だけして、通り過ぎたいんだけど、オジサンはすごい犬好きらしくて、必ずいい子いい子してくれるの…。
 …それが乱暴で、長いのよ…。

 必死で逃げようとすると、綱と首を引き寄せて、ぎゅうってしてくるし…。
この間、あんまり辛かったものだから、
「じ、純子姉――! お願いだから、たすけてよぅぅ!」
って、必死で救いを求める視線を送ったのよ。
なのに、純子姉ったら、見て見ぬふりをするの!
ひっどーーーい!

「どうして、さっき、助けてくれなかったのよぅ! 私が嫌がってたの、わかってたくせにー」
って、後で文句を言ったら、
「ルナちゃん、あんたが学習能力ないのよ。
 いい加減、声で覚えなさいよ。
 「ルナーーーー!」って苦手なオジサンの声がしたら、さっさと逃げればいいのに。
わざわざスタスタそばに寄っていって、足の匂いを嗅いで初めて、
 「あ、やばい! 苦手なオジサンだ!」
って認識して、それから逃げるモードに入るんだもの…。
しかも、もう、何十回もそれを繰り返してるでしょ?
ちゃんと学習して、対策を取らないから、大変な目に合うの!
自分の犬生なんだから、自分で落とし前つけなさい」
っていうのよ。

私は、視覚や聴覚より、嗅覚で判断するワンコなのー!
苦手を克服しろなんて言わないでよー!
散歩の時間、ずらしてよー!!
お願いっっ!
2008年2月24日
「ひまわり」では、ミモザが黄色く色づいてきて、春を感じさせる今日この頃です。
でも、まだまだ、寒い毎日。
寒がりルナ子のために、由紀子姉は毎晩、白いセーターを布団代わりに掛けてくれるの。
でも、純子姉ったら、
「ルナちゃんはおデブだから、雪だるま、一丁上がりって感じに見える!」
って笑うのよ!
失礼な!

ついでに、KYな姉たちは、私が思いっきり熟睡(爆睡とも言うわね)したころに、
「おちっこしにいこうよー! 夜、お漏らしすると困るでしょ」
っていうの。

あんまりうるさいから、寝たふりしていたら、この間ついに姉たちは、
「よし! ポチタマ(TV番組ね)のマネして、寝ているルナ子の鼻先にジャーキーを持っていってみよう! どんな反応するかな?」
なんて、実験を始めるのよ。

ルナ子は敏感なのよ!
一発でシャキーンと起きちゃったわ。
眠気より、食い気よね!
どんなに爆睡していても、ジャーキーを見せびらかされると、シャキンと起きて、「おちっこ」に同意しちゃうのよねー。

純子姉曰く、
「救急車のサイレンで、パッと飛び起きる医者といい勝負ね」
ですって。

でも、すっかり姉たちはこの方法が気にいったらしく、
「ルナちゃん。天の声が聞こえてきたよー。ほーら、あなたはおちっこに行きたくなるー! ジャーキーの匂いを嗅ぐと、外に出たくなるー!」
とか催眠術師気取りで、ジャーキーを鼻先にくっつけて起こすのよ。

でも、いつもいつもジャーキーでつられるのも悔しいから、この間は、油断したスキをねらって、由紀子姉の手ごと、ぱくっとジャーキーを食べてやったわ。

「きゃー! ル、ルナちゃんにやられたー! ひっどーい! 私の手ごと食べたー!」
って、由紀子姉は大騒ぎ!

ふふんだ!
いつも騙されてばかりいるルナ子さまじゃないのよ!
私って、空気の読めるかしこいワンコなのよねっ♪ うふ。

2008年1月18日
 新年ですね。今年もルナ子をよろしくお願いしまーす。
 皆様はどこでどんな新年をお迎えでしたか?

 我が家では、三が日も明けないうちからパソコンをぶっ壊した輩がいました。
  ルナ子、口が堅いから、ルナじぃの事だなんて、絶対、言わない〜。
 純子姉曰く「トイレでなんか新年を迎えるから悪いのよ。まあ、リセットの年だと思って、腹をくくるのね」ですって。

 ルナ子にとっては大晦日も普通の日も同じだけれど、人間っていろいろしきたりがあって大変なのね。
 でも、ルナ子、新年はだーいすき!
 かまぼこ、伊達巻き、黒豆、きんとん、田作り…etc、珍しいものをいっぱい食べれるもん。

 ついでに、ルナ子はとっても信心深いのよ。
仏壇や神棚は必ず純子姉と一緒にナムナムするの。
するとね、お下がりのご飯やおかずをいろいろもらえるのよっ♪
神様仏様、いつもルナ子に福を分けてくれて、ありがとー♪

 それにしても、不思議なのよねー。
 ルナ子がおやつをもらうには、「お手」とか「お座り」とか芸をしないとダメでしょ?
なのに、仏壇とか神棚に住んでる人達って、何もしなくてもおいしいご飯を真っ先にもらえるのよね。うらやましいわー。
 あ…でも、あれだけいっぱいのご先祖様や神様たちで、あんなちょっとのご飯を分けるんじゃ、かわいそうかあ。
 一人(一匹ともいうわね)で、いっぱいもらえるルナ子の方が幸せ??

 純子姉も「こんなちょっとで足りるかな」と、ときどき思うらしいの。よく、
「ご先祖のみっなさーーん、私たちを見守って下さるみっなさーん、神様のみなさーん
 今日のご飯はオムライスですよー♪
 量が少ないから、ケンカしないで食べてねー。
 もっといっぱい食べたい人は、私に憑り移って、一緒に食べていいからねー。
 その代わり、食べたら、ちゃんと天国でお仕事するんだよー」
とか、言ってるのよ。

 特に、純子姉のお母さんの好物が仏壇に上がる時なんかは、
 「オッハー! 愛ちゃん、今日も元気ぃ?
今日は、愛ちゃんの好物だよん。でも、これっぽっちじゃ足らないでしょう。
 もっと食べたかったら、憑り移って食べていいよ。
その代わり、私のお願いを叶える手伝いをしてくれなきゃダメだよ。
 それが、死んでからの親としての務めってーもんだ♪」
 とか脅迫してるの。いい根性してるわよねー。
私だったら、純子姉のお母さんにはなりたくないわー。

 ところで、ルナ子が思うに、ほんとにご先祖様が何十人も来たら、純子姉のご飯でも足らないと思うのよね。皆さんはどう思う?

 今年もルナ子はいろいろ面白いことをやってみまーす。
 特に、カラスに変身する技は、去年より磨きがかかったのよ♪
 なにしろ、3重になっているゴミ袋の中から、ラーメンのつゆ袋をゲットできるようになったんだからっ♪ すごいでしょ?

みなさん、ルナ子の活躍ぶりを今年も見守って下さいねー♪