最近、「自分が一番大切なものを、本当の意味で、一番大切にしていない人って、結構多いんじゃないか」と、ふと思う。
もしかすると、「一番、大切なものはなーに?」と聞かれて、即答できない人も案外少なかったりして・・・。
例えば、子育てで苦労している親御さんは、「私達は子供のことを、何よりも一番に思っています」と、簡単に言うけれど・・・。
いざ、子供が登校拒否を始めたりすると、
「どうして、たかが学校くらい行けないの?」
と責めてしまうことが少なくない。
本当に子供が大切で、子供のことを一番信頼しているなら、
「この子が学校にいけないなんて、よほどの理由があるはず。なんとかして、この子の心を理解したい」
と、まず、思いそうなものだ。
でも、現実には、「学校、教師、世間体の言い分」を優先していることは少なくない。
なんでこんなことを言い始めたのかと言うと、先日、ちょっとした事件があって、あやうく、私自身も、「本当に大切なこと」を見失ってしまうハメになるところだったからだ。
自分では、「大切なものを絶対に見失わない生き方をしよう」と、常に意識していたつもりだったのに・・・。ふと気がついたら、「医者らしく、仕事と患者さんを最優先にして生きねばない」という「一般的な考え方」に必要以上にとらわれて、自分の本当の心を見失いかけていたことに気がついた。
社会的に一般的とされる考え方や世間体を、無視して生きることは出来ない。でも、それは、自分の心を殺しすぎない範囲にしたほうがいいのかも・・・と、つくづく思う今日この頃。
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