ひまわり先生のひとりごと

2003年1月


2003年1月29日
最近、忙しくて、あまりテレビを見る暇がない。
ドラマフリークの私としては寂しい限りだが、それでも、一応、欠かさず見ているのは、「僕の生きる道」だ。このドラマは、末期がんにかかって余命1年と宣告された教師の話だが、昔の「生きる」という映画の現代版といった感じだ。


見ていて、医療的には、「おいおいおい、そのレントゲン所見で、そんなに食事が食べられるか?!そんなにビールが一気飲みできるわけないじゃん!」と思ったり、ドラマのテンポが今ひとつゆったりなのは気になるが、「この医者いいこと言うなー」と感心させられたり、「現代の学校って、確かにこういうところが問題なんだよね」と日ごろ感じていることをズバッと指摘しているところがすごくいい。


もう一つ、ドラマではないけど、最近のお気に入りの番組は、「かいけつビフォーアフター」だ。住まいのリフォームをすることで、家族の問題をも解決して、幸せをプレゼントしようという番組。これを見ていると、世の中には、いろいろな暮らしをしている家族がいるんだということに気づかされるし、ほんのちょっとした生活の工夫をすることで、実は、もっと幸せに過ごせる方法があるんじゃないかと、考えさせられる。でも、「そのほんのちょっとの工夫や気配り」をすることを、私たちは、日々の暮らしの忙しさに取り紛れて、おざなりにしてしまっているのかもしれない。


幸せって、人から与えられるものじゃなく、コツコツ自分で積み重ねるものだよなーと、二つの番組を見ていると、しみじみ感じさせられる。

 


2003年1月27日
自分用のパソコンが壊れてしまって以来、日中はクリニックの業務用パソコンで必要な仕事だけをしているのなかなか、独り言の更新もままなりません。

でも、パソコンが壊れたお陰で、今までの生活をじっくり見直すことができて、本当に考えさせられることが多い毎日です。


生きていくために必要なこと、大切なことは、ほんの少しなのに、実は、科学や知識の発展のお陰で、切り捨てられない雑多なことがどんどん増えてきてしまって、生活もだんだん複雑怪奇になってきてしまっているのかもしれないなーと思う、今日この頃。

国立の大学入試の科目も来年から増えるそうだけど、そうやって、子供たちを「実生活で使えない知識」でがんじがらめにしてしまうから、社会に適応できない子供が増えてくるんだよなー、としみじみ思ってしまいます。


大人たちより、子供たちのほうが敏感だから、

 「それって、ほんとに正しいの?生きていくのに大切なこと?」
という疑問を持つんでしょうね。でも、大人たちは、
「子供たちより、自分たちの方が長く生きているんだから、絶対正しい!」
と思っているから、絶対に自分たちの意見を譲らず、自分たちの考えに子供を合わせようとする・・・。でも、実は、子供たちのほうが、純粋に社会の矛盾を見ているのかもしれないのに・・・。

実際、高校で教えている「微分、積分、元素記号、歴史の年号」なんて、丸暗記してテストしたって、「生きていく」には必要ないですもんね。こういうお勉強は、

「へー、世の中にはこんな学問があるんだー。面白いねー。私はこれが好き。もう少し、勉強してみたいな」
って、事だけわかればいいのであって、それが理解できるかどうかで、人間の良し悪しを判断するものではないのに・・・。

それよりも、生きていくために必要なことは、

「どうやったら、人と仲良く過ごせるか。どうやったら、他人も自分も大切にできるか。どうやったら、自分らしく生きられるか」
ということ。でも、実は、大人たちも「本当の意味で、自分らしい人生」を歩いていないから、子供たちに、「生きるってこういうことだよ」と教えられないんだろうなあ・・・。

私はクリニックに相談にこられる子供たちと話をしていると、
「実は、あとから生まれてくる子供たちのほうが、私たち大人より、進化した魂で、「生きる」って事の本質を純粋にわかっているんじゃないかなー」
と、しみじみ思います。子供たちの魂が大人たちにつぶされずに、すくすく、成長していってくれたらいいなーと、日々願わずにはいられません。
 
話は変わりますが、「わたしはあきらめない」の収録が終わりました。長島一茂さんは、とても「聞き上手、しゃべり上手」でした。とっても苦労してらして、いろいろなことを日々考えながら、一生懸命生きておられる人なんだということがわかって、とても好感が持てました。武内陶子さんも、癒し系で、すごく優しいオーラを持っている人で、そこに存在るだけで、暖かさが伝わってくるようでした。

また、ディレクターさんはじめ、スタッフの方々も、本当に、あたたかくて、親しみやすくて、

「忙しいテレビの業界で、これだけやわらかい気を持っているスタッフも珍しいなあ」
と思って、嬉しくなりました。

収録では1時間半話したおしゃべりを他のVTRも混ぜて、30分番組にするので、どんな感じに編集されるのか、楽しみです。


放送当日は、うちの師匠のお能があるので、それを見てから、ダッシュで家に帰って、見なくちゃ…という感じです。


2003年1月6日
あけましておめでとうございます
皆様、いい新年を迎えられましたでしょうか。

私は、表面上はごくごく平凡な年末年始を送っていたのですが、心の中では、めまぐるしく、いろいろなことを考えさせられた印象深い数日間でした。
 まるで、土に撒かれた種が、外から見ると、別に何も起こってないように見えるのに、発芽のために、種の内部では、おおわらわで、いろいろな準備を行っているような感じでした。

ちなみに、初夢は、「平凡な家の居間で暮らしているつもりが、気がついたら、その居間は屋形船の中にあって、象がその船を引っ張られている。しかも、外はすごい荒海だった・・・ということに気づく」

というものだったのですが、なんだか、まさに最近の生活を象徴しているような気がします。


日常のごくごく平凡な生活…と思い込んでいることも、実は角度を変えてみて見ると、家の外には大嵐の海だったりする…。そして、嵐の海に出たのは、自分の意志ではなく、神や仏の大きな意志(夢の中の象)であり、嵐の海に気がついたときに、自分がなすべきことを探さざるを得なくなるのでしよう。


ところで、ドジな私は、またしても、パソコンを落として壊してしまいました。不幸中の幸いで、バックアップを数日前に取ったばかりだったので、大事には至らなかったのですが…。修理から、パソコンが返ってくるまでの3週間は、不自由な生活を強いられそうです。というのも、ひまわりの業務用のパソコンは、もうすでに容量が少ないので、私の個人的な仕事のデータは、重要度の高いものだけしか、移せないので・・・。

なので、メールもしばらくは、いただいたものだけしか返信出来ない状況。

 
でもまあ、これもいい機会なのかなあと思っています。最近の私の生活は、原稿書きやら、メールなど、相当パソコンに侵食されていたので・・・。なので、ちょうどパソコンが壊れたこの時期に、強制的にパソコンから離れることで、自分の生活パターンを振り返ってみようかなあと思っています(ちょうど、大きい原稿もすべて書き終えたし!)。きっと、新しい発見があることでしょう。
 

なかなか、新年のスタートにふさわしい数日間でした。
今年もよろしくお願い申し上げます。