ド素人のためのフラメンコ入門講座

フラメンコって、知らない人は
「なに?バラの花をくわえて、カスタネット持って踊るやつ?」
と思っている人も多いはず。
なにを隠そう、私も習い始めるまでは、
「長いスカートをひらひらさせる情熱的な踊り」くらいの知識しかなかった!

そこで、Q&Aで学ぶ、ド素人のためのフラメンコ講座です。
Q.フラメンコって、バラの花をくわえるの?
A.大きな誤解です! 
最初に、フラメンコが日本に紹介されたときに、誤解して
伝わった影響らしいですが、
「フラメンコって、バラをくわえるやつね」をいわれると、
フラメンコ関係者には嫌われます。気をつけましょう!

Q.カスタネットは必ず持つの?
A.カスタネットはフラメンコを踊るときの小道具の一つですが、
必ず持つわけではありません。
なにも持たずに踊る場合のほうが、むしろ多いものです。
また、カスタネットは苦手なダンサーも多いものです。
カスタネット以外の小道具では、扇子(アバニコといいます)、
帽子、大きいショール(マントンといいます)、杖(バストンといいます)
などがあり、曲目に合わせて使います。
Q.女性は、みんな、裾の長いスカートをはくの?
A.曲や好みによっても違います。
男っぽい曲のときに、パンツで踊る人もいます。
ただ、フラメンコはスカートの裾さばきの美しさも、
芸の一つなので、普通は、裾がよく広がるたっぷりした衣装を
着用することが多いのです。

スカートの中でも、裾を長々と引きずるスカートは、
「バタ・デ・コーラ」と呼ばれています。この衣装で踊るには、
特殊な難しい技術が必要となります。
Q.フラメンコって、ギターがないと踊れないの?
 A.手拍子(パルマ)だけで、踊ることも可能ですが、
普通は、ギター、歌(カンテ)、手拍子に合わせて踊ります。
クラシコエスパニョールという、バレエに近いスペイン舞踊では、
オーケストラ音楽で踊ることもあります。
フラメンコは即興性が強いので、ギター、歌、手拍子、
踊り手のそのときの気分で、振りも曲も変わります。
同じ曲種でも、昨日と今日では、全く雰囲気が違う
ということもあって、面白いものです。
Q.フラメンコの曲って、種類があるんですか?
A.たくさんの種類があります。
曲によって、曲調(コード進行)やリズムが決まっているので、
耳慣れてくると、「あ、これは、アレグリアスという種類の曲だな」
などと、わかるようになります。

 スペインの盆踊りに近い「セビジャーナス」という曲。
「喜び」という名前の元気で明るい「アレグリアス」という曲。
「孤独」という意味のしみじみとした重さのある「ソレア」。
お祭りや、ちょっとした余興で、わいわい気楽に踊れる
「ブレリア」「タンゴ」などがあります。

ちなみに私が大好きな「グアヒーラ」という曲は、
フラメンコがキューバに流れて、その影響を受けて、
再びスペインに戻って完成された曲と言われています。
Q.フラメンコを見に行くときのマナーってありますか
 A.お好きなように楽しんでいただければいいと思います。
一つだけ注意をしてもらいたいのは、
基本的に、観客は手拍子を打ってはいけないことです。
アーチストから,「手拍子をどうぞ」と言われれば、いいのですが、
それ以外のときは、観客席からの手拍子は、舞台の妨げになります。
正確な手拍子は、フラメンコを踊るために、必要不可欠なものだからです。

逆に、どんどんお願いしたいのは、掛け声(ハレオ)をかけること。
タイミングよく、掛け声がかかると、アーチストはとても嬉しくなります。
 掛け声をかけて、あなたもぜひ、舞台に参加してくださいね。